言葉の定義共有の重要性

ブログ20170710【言葉の定義共有の重要性】(画像)

こんにちは、アイ・コンサルティングの谷川宏樹です。

 

本日のテーマは「○○○の重要性シリーズ」の第5弾「言葉の定義共有の重要性」について。

 

どんな仕事であっても、人と全く関わらずに仕事をできることはまず無いと思います。

 

 

そんな中で、コミュニケーションの良し悪しが、仕事の成果や効率を左右する、そんな実感を持たれている方も多いのではないでしょうか。

 

 

しかしながら、そう思ってはいても、これが中々難しく、コミュニケーション不足が原因で、物事が上手くいっていなかったり、失敗をしたりすることも少なくないようです。

 

 

コミュニケーションの問題の根本的なところでは、基本的な応対のマナーや、相手の気持ちを分かろうとする姿勢、お互いの関係性、などがベースとしては大切だと思うのですが、話はそう簡単ではなく、やはり他にも様々な要因によって、コミュニケーションが阻害されていることがあると思います。

 

 

その要因の一つとして、言葉の定義(言葉の意味)がすれ違ったまま話をしている、というケースをしばしば見かけます。

 

 

言葉というのは皆、普段使っているわけですが、人それぞれに微妙にその定義付けやニュアンスの解釈が異なっていることがあります。

 

 

初対面の人とのコミュニケーションにおいては、そういう食い違いが発生するのもある程度は仕方がないとしても、いつも一緒に働いている職場内においては、なるべくそうならないようにしたいものです。

 

 

ここで、言葉の定義の違いによる食い違いの例をいくつか挙げてみます。

 

【利益①】
ビジネスをしていれば、会話でよく「利益」という言葉を使うでしょう。「利益」は財務会計上、損益計算書に登場する言葉ですが、ただ単に「利益」といった場合にそれが「売上高総利益(粗利益)」なのか、「営業利益」なのか、「経常利益」なのか、「当期利益」なのか、というように、どの段階の利益を言っているのかで全く意味が違ってきます。例えば「前期の利益率は10%です。今期はこれより2%アップを目指します。そのための方策として・・・、」といっても、下手をすると、話し手と聞き手が全く別の利益を頭に置いて話の続きが進んでしまうかもしれません。

 

【利益②】
「利益」については捉え方(イメージ、概念)も人によって違いがあります。意図が伝わり易いように言い回しを少し極端にしますが、利益を「社会に価値を生み出して得た資金で、将来のさらなる社会貢献に使うための投資資金」と捉えている人と、「儲け主義を前面に出して得た快楽を得るためのもの、あるいはそういったことが背景にある何か後ろめたいようなもの」と捉えている人がいるように思います。そのような捉え方の違いがあるまま「利益をもっと出さなければならない」という話をしていたら、話が噛み合うはずがありません。

 

【目標】
目標という言葉も、人によって、あるいはシーンによって、その捉え方が異なるように思います。「絶対に達成しなければならない必達目標」と思っている人と、「実際には達成の可能性は少ないだろうけど、できればこれくらいの成果が上げられたら良いな」というチャレンジ目標と思っている人が話しをしていたら、やはり話が噛み合わないか、最悪、認識がズレたまま、間違った合意をしてしまうかもしれません。

 

【経営理念、ビジョン】
経営理念やビジョンという言葉は、実は会社によってその定義が異なるように思います。経営理念は、一般的には、その会社が大切にしていることや、存在意義、経営姿勢、行動規範などを明文化したものですが、会社によっては、存在意義のみであったり、行動規範のようなもののみであったり、あるいはビジョンを含めて経営理念としている会社もあったりと、様々です。

 

【「仕事」と「作業」】
「仕事」と「作業」も同じような意味合いとして会話で使われていることがあるように思いますが、「仕事」は自分で考えて何らかの意思決定をしながら行なうもの、「作業」は既にやり方が決まっていることをその通りのやり方で行なうもの、だと思います。例えば、部下に簡単な資料作成を「作業」として依頼したつもりが、部下は色々と考えて様々な工夫を凝らして素晴らしい資料が上ってきた、でもそれに丸々2日間も費やしていた、となっては大きな労働力ロスです。逆に上司は「仕事」として依頼したつもりが、部下の方は「作業」として受け止めており、何も考えずに言われたことだけをやる、ということもあります。

 

【「やらないと決める」と「諦める」】
「やらないと決める」のと「諦める」のは似ていますが、ある上司の方が部下に「では、今回は諦めるんだな?」と確認したのに対して部下が反発したケースがありました。上司としては「これ以上やらないという判断をするのだな?」という意味合いで聞いたようですが、部下は「諦める」という言葉の持つネガティブなニュアンスに反応し、自分が責められていると感じたのでしょう。上司としては深く考えて言葉を選んだわけでもなく自然な会話の流れで発した言葉なのですが、確かに改めて考えると「やらないと決める」というと、能動的な判断や決断、という前向きなニュアンスにも取れますが、「諦める」というと、本当はやるのが望ましいが何らかの障害に負けてできない、というネガティブなニュアンスに感じるのではないでしょうか。

 

 

ここで私が言いたいことは、特に上記の言葉については気を付けましょう、ということではありませんし、それぞれの言葉の定義としてどちらが正しい、ということではありません。

 

 

言葉の定義(意味)がズレているために、コミュニケーションが上手くいっていない場合がある、もっと言えば、そういうことが意外と多くあるのではないか、ということです。

 

 

そんなことが原因でコミュニケーション不全に陥ったり、致命的な判断間違いを犯したりしてはとても残念です。

 

 

また、一つの話の食い違いが大きな損失には至らず勘違いの笑い話で済めば良い、というものでもありません。組織内において、一つ一つのちょっとしたコミュニケーションの食い違いが、実は積み重ねてみれば大きなロスになっているかもしれません。

 

 

少なくともその企業として重要なキーワードである言葉や、仕事上頻発する言葉などについては、しっかりと言葉の定義を組織の中で共有しておくことが大切だと思います。

 

また、話がどうも噛み合わないと思ったら、相手と自分が同じ言葉の定義で議論をしているかを考えてみると状況が改善されることがあるかもしれません。

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